「新NISAを始めたいけど、いくらから投資できるのかわからない」「月々どのくらい積み立てればいいの?」——そんな疑問を抱えている人は多い。
結論から言えば、新NISAは投資信託の積立を100円から設定できる金融機関もある。ただし、最低金額は金融機関・商品・積立方法によって異なり、NISA制度そのものが「必ず100円から」と決めているわけではない。
また、新NISAには年間投資枠としてつみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計360万円の上限がある。さらに、生涯で利用できる非課税保有限度額は簿価ベースで1,800万円だ。
この記事では、新NISAの最低金額、年間上限、平均買付額の読み方、自分に合った月額の決め方まで整理する。
- 新NISAは月いくらから始められるのか
- 年間投資枠360万円と非課税枠1,800万円の違い
- みんながどのくらい買付しているのかを見るときの注意点
- 自分に合った月額の決め方
- 口座開設から積立設定までの基本的な流れ
新NISAはいくらから始められる?100円・1,000円の差を確認
新NISAの最低投資金額は一律ではない。同じ新NISAでも、金融機関や商品によって最低設定額が変わるため、「100円から始められる」という情報だけで判断すると、実際の積立設定時に戸惑うことがある。
まずは、代表的な金融機関の投信積立の最低金額を確認しておこう。
新NISAは100円から可能な金融機関もあるが、制度上の一律ルールではない
ネット証券の中には、投資信託の積立を100円から設定できるところがある。2026年5月時点で確認できる公式情報では、SBI証券、楽天証券、マネックス証券はいずれも投信積立を100円から始められると案内している。
一方、銀行では最低金額が異なる場合がある。たとえば、みずほ銀行は投資信託の積立について1,000円からと案内している。
| 金融機関 | 投信積立の最低金額 | 確認した主な条件 |
|---|---|---|
| SBI証券 | 100円以上 | 1円単位。一部ファンドは異なる場合あり |
| 楽天証券 | 100円から | NISAの投資信託は積立・一括とも100円からと案内 |
| マネックス証券 | 100円から | 投信つみたては100円から。NISAつみたて投資枠は月額指定 |
| みずほ銀行 | 1,000円から | 投資信託の積立購入は月1,000円から |
上記は2026年5月時点で確認できる公式情報です。最低金額や対象商品は変更される可能性があるため、口座開設前に各金融機関の公式サイトで最新情報を確認してください。
このように、同じ「新NISA」でも最低設定額に差がある。さらに、金融機関内でも一部ファンドは最低金額や注文条件が異なる場合があるため、口座開設前に「買いたい商品」「積立方法」「最低金額」をセットで確認することが大切だ。
新NISAを少額で始めるときに失敗しやすい3つのパターン
少額から始められることは、新NISAの使いやすさにつながる。一方で、「少額だから大丈夫」と考えすぎると、次のような失敗につながりやすい。
- 目的が曖昧なまま始めてしまい、相場が下がると不安になって売却する
- 少額だからと放置し、積立設定や保有商品の見直しをしない
- 「とりあえず1つ」と選んだ商品に集中し、リスク分散ができていない
少額でも、投資である以上は元本割れの可能性がある。「何のために、いつまでに、どのくらい準備したいのか」を決めておくと、相場の変動に振り回されにくくなる。
また、積立を始めた後も、年1回程度は金額・商品・目標を見直すとよい。投資額が小さいうちに確認する習慣をつけておくと、将来増額したときにも管理しやすくなる。
新NISAをいくらから始めるかより、無理なく続く金額を先に考える
投資額を決めるときは、最低金額だけで判断しないことが大切だ。「いくらから始められるか」よりも「いくらなら無理なく続けられるか」を起点に考えよう。
まず確認したいのは、毎月の収支だ。収入から固定費と変動費を引いた残りが、投資に回せる余力になる。
カードローンやリボ払いなど、高い金利がかかる借入がある場合は、投資より返済を優先したほうが家計全体の負担を減らしやすい。投資で期待できる利益より、借入の利息負担のほうが重くなる可能性があるためだ。
さらに、急な出費に備える現金も必要になる。生活費の何か月分が正解とは断定できないが、収入の安定度、家族構成、医療費や住居費の負担に応じて、無理のない余裕資金を確保してから始めたい。
新NISAの年間360万円は月30万円の固定ルールではない
最低金額がわかったら、次は上限を押さえておこう。新NISAは「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つで構成されており、合計で年間360万円まで投資できる。
ただし、これは「毎月30万円まで」という月単位の固定ルールではない。制度上は年間投資枠として管理されるため、均等に積み立てる場合の目安が月30万円相当になる、という理解が正確だ。
つみたて投資枠は年120万円|均等に使うと月10万円相当
つみたて投資枠の年間上限は120万円だ。12か月で均等に使う場合は、月10万円が目安になる。
つみたて投資枠で購入できるのは、金融庁の基準に基づき届け出られた投資信託などに限られる。長期・積立・分散投資を前提とした商品が対象になっているため、初心者でも比較しやすい設計になっている。
ただし、対象商品であっても、すべての金融機関で同じ商品を買えるわけではない。実際に購入できる商品は、利用する金融機関の取扱ラインアップで確認する必要がある。
成長投資枠は年240万円|株式・ETF・投資信託などに使える
成長投資枠の年間上限は240万円で、均等に使うと月20万円相当になる。成長投資枠では、投資信託に加えて、上場株式やETFなども購入できる。
つみたて投資枠より選択肢は広いが、すべての商品が対象になるわけではない。整理・監理銘柄や、長期投資に適さない一定の商品などは対象外とされている。
成長投資枠は一括購入にも積立購入にも使えるため、まとまった資金を投資したい人にも、毎月積み立てたい人にも利用しやすい枠といえる。
新NISAは年枠管理|未使用分は翌年に繰り越せない
つみたて投資枠120万円と成長投資枠240万円を合計すると、年間投資枠は360万円になる。均等に使えば月30万円相当だが、実際には年単位で管理されるため、ある月に多く投資し、別の月は少なくすることもできる。
重要なのは、年間投資枠の未使用分は翌年に繰り越せないという点だ。
たとえば、今年200万円しか投資しなかった場合、残りの160万円を翌年の枠に上乗せすることはできない。翌年も年間上限は360万円のままだ。
また、保有商品を売却しても、その年の年間投資枠が増えるわけではない。売却によって再利用できるのは、生涯で使える非課税保有限度額の部分であり、復活するのも翌年以降となる。
非課税枠の理解:新NISAの1,800万円と成長投資枠1,200万円
新NISAでは、年間投資枠とは別に「非課税保有限度額」という生涯を通じた上限がある。この仕組みを理解しておくと、長期の投資計画を立てやすくなる。
非課税保有限度額は簿価で最大1,800万円
新NISAの非課税保有限度額は、簿価ベースで最大1,800万円だ。
簿価とは、購入時の金額のことを指す。値上がり後の時価ではない。
たとえば、100万円で購入した投資信託が150万円に値上がりしても、非課税保有限度額を使っているのは100万円分として計算される。反対に、100万円で購入した商品が80万円に値下がりしても、使っている枠は100万円分だ。
1,800万円のうち、成長投資枠で使えるのは最大1,200万円までである。つみたて投資枠だけで1,800万円を使うことはできるが、成長投資枠だけで1,800万円を使うことはできない。
新NISAの非課税枠は売却で翌年以降に再利用できる
新NISAの非課税保有限度額には、再利用の仕組みがある。保有商品を売却すると、その商品の簿価分が翌年以降に復活し、再び投資に使える。
たとえば、簿価100万円で買った商品を売却すると、翌年以降に100万円分の非課税保有限度額が復活する。150万円で売却できた場合でも、復活するのは売却額150万円ではなく、簿価の100万円分だ。
注意したいのは、復活するのは翌年以降であり、売却した年の年間投資枠が増えるわけではないことだ。「生涯枠は翌年以降に復活するが、年枠はその年に復活しない」と覚えておくとわかりやすい。
旧NISA分は新NISAと別枠で管理され、移管はできない
2023年以前の旧NISA、つまり一般NISAやつみたてNISAで保有している商品がある人もいるだろう。
旧NISAで保有している商品は、新NISA口座へ移管できない。旧NISAと新NISAは別枠で管理されており、旧NISAの非課税期間が終了しても、新NISAへ自動的に移ることはない。
旧NISAの商品は、非課税期間が終了するまでそのまま保有することも、売却して新NISAで改めて買い直すこともできる。どちらがよいかは、保有商品の損益、今後の運用方針、必要な資金の時期によって変わる。
月々いくらにする?新NISA投資額の決め方3ステップ
制度の枠組みを理解したら、実際に自分の投資額を決めていこう。ここでは「守りを固める」「目標から逆算する」「続けられる金額に落とし込む」の3ステップで考える。
1. 新NISAの前に生活防衛資金と高金利負債を確認する
投資を始める前に、まず家計の守りを固めておきたい。確認するポイントは次の3つだ。
- カードローンやリボ払いなど、高い金利がかかる借入がないか
- 急な出費に備える現金を確保できているか
- 毎月の収支を把握し、投資に回せる余力が見えているか
生活防衛資金が不足している状態で投資を始めると、相場が下落したときや急な出費があったときに、不本意なタイミングで売却せざるを得なくなる可能性がある。
投資は、当面使う予定がない余裕資金で行うのが基本だ。新NISAを使う場合でも、この原則は変わらない。
2. 目標金額と期限から新NISAの月額を逆算する
投資額を決めるときは、「いくら欲しいか」「いつまでに必要か」という目標から逆算すると考えやすい。
逆算に必要な項目は、主に次の3つである。
- 目標金額:例 老後資金として1,000万円、教育費として300万円など
- 運用期間:例 10年後、20年後、30年後など
- 想定利回り:例 年0%、3%、5%など複数パターンで見る
計算結果が年間投資枠360万円を超える場合は、目標金額を下げる、運用期間を延ばす、成長投資枠とつみたて投資枠の使い方を見直すなどの調整が必要になる。
また、想定利回りはあくまで仮定であり、実際の運用成果を保証するものではない。1つの利回りだけで判断せず、低め・標準・高めの複数パターンで試算しておくとよい。
3. 新NISAは無理なく続く金額から増額する
目標から逆算した金額は、あくまで理想の目安である。実際には、「無理なく続けられる金額」から始めるほうが現実的だ。
最初は月1,000円や月1万円など、家計に負担の少ない金額で始めてもよい。慣れてきたら、昇給したとき、固定費を削減できたとき、ボーナスに余裕があるときなどに増額を検討する。
新NISAは長く使う制度である。最初から満額を目指すより、途中でやめずに続けられる設計にすることが大切だ。
新NISAの平均積立額・買付額は参考値として見る
「他の人はどのくらい投資しているのか」という疑問は自然なものだ。ただし、公表統計を見るときは、その数字が何を表しているのかを確認する必要がある。
特に、新NISAの統計は「口座数」と「買付額」をもとに公表されることが多い。これは、実際に毎月積み立てている人だけの平均とは限らない。
2025年12月末時点のNISA口座数は約2,826万口座
金融庁および日本証券業協会の公表資料によると、2025年12月末時点のNISA口座数は約2,826万口座である。
また、2025年1〜12月の買付額は、全金融機関ベースで次のように公表されている。
| 区分 | 2025年1〜12月の買付額 | 口座あたり月額の概算 |
|---|---|---|
| つみたて投資枠 | 約62,401億円 | 約1.8万円 |
| 成長投資枠 | 約125,534億円 | 約3.7万円 |
| 合計 | 約187,935億円 | 約5.5万円 |
口座あたり月額の概算は、2025年1〜12月の買付額を2025年12月末のNISA口座数約2,826万口座と12か月で割って算出しています。
つみたて投資枠は口座あたり月約1.8万円という概算になる
2025年1〜12月のつみたて投資枠の買付額は約62,401億円だった。これを2025年12月末のNISA口座数約2,826万口座と12か月で割ると、口座あたり月約1.8万円という概算になる。
同じ計算方法では、成長投資枠は口座あたり月約3.7万円、合計では月約5.5万円となる。
ただし、この数字には注意が必要だ。口座を開設しただけで買付をしていない人も分母に含まれるため、実際に積立設定をしている人の平均額とは異なる。
新NISAの平均は「人あたり」ではなく「口座あたり」の参考値
公表統計から計算できるのは、基本的に「口座あたり」の概算である。これは、「実際に投資している人が毎月いくら積み立てているか」を直接示す数字ではない。
また、買付額は集計期間や相場環境によって変わる。ボーナス時期に一括投資する人が多ければ、月平均は大きく見えやすくなる。逆に、相場下落時に買付を控える人が増えれば、平均は低く見える可能性がある。
そのため、平均額は「自分も同じ金額にすべき」という基準ではなく、新NISAがどのくらい使われているかを見るための参考値として扱うのがよい。
年代別の目安:新NISAで月いくら積立するかの考え方
投資額の正解は、年齢だけでは決まらない。収入、支出、家族構成、住宅ローン、教育費、退職までの期間によって、無理なく続けられる金額は変わる。
ここで示す月額例は、平均額や推奨額ではない。年代ごとに考えやすくするための一例として見てほしい。
20代の新NISAは少額+長期を優先(例:月1万円)
20代の強みは、運用期間を長く取りやすいことだ。少額でも早く始めれば、長期で積み立てる時間を確保しやすくなる。
一方で、収入がまだ安定していない人も多く、転職、引っ越し、結婚などで支出が変わりやすい時期でもある。
まずは無理のない金額で「積立を続ける習慣」を作ることを優先しよう。月1万円が難しければ、月1,000円や月5,000円からでも問題ない。収入が増えてきたら、少しずつ増額する設計が現実的だ。
30代の新NISAは家計イベントに合わせて調整(例:月3万円)
30代は、住宅購入、出産、教育費、キャリアの変化など、大きな家計イベントが重なりやすい時期だ。
投資額を固定して無理に続けるよりも、家計の変動に合わせて調整できるルールを持っておくとよい。
たとえば、家計に余裕がある時期は月3万円、教育費や住宅関連の支出が重い時期は月1万円に減らすといった考え方もある。ボーナスが安定している場合は、ボーナス月だけ増額する方法も選択肢になる。
大切なのは、平均額に合わせることではなく、生活費や将来の支出と両立できる金額にすることだ。
40代〜50代の新NISAは目標と残り年数から逆算(例:月5万〜10万円)
40代以降は、退職や老後資金の準備までの期間が短くなるため、目標から逆算した月額が高くなりやすい。
ただし、無理に高額を設定して生活費を圧迫すると、相場下落時や急な出費のときに続けにくくなる。月5万〜10万円を検討する場合でも、先に生活防衛資金、住宅ローン、教育費、老後までの期間を確認したい。
この年代では、「いつまでに、いくら必要か」を具体的に試算することが重要になる。不足分が大きい場合は、投資額を増やすだけでなく、支出削減、収入増、退職時期の見直しなども組み合わせて考えるとよい。
シミュレーション:新NISAの月額別に将来像と非課税枠を確認
投資額を決めるときは、シミュレーションで将来像を比較するとイメージしやすい。ただし、シミュレーションは仮定に基づく試算であり、将来の運用成果を保証するものではない。
ここでは、月1万円・3万円・5万円を20年間積み立てた場合の概算を比較する。新NISAの非課税保有限度額は簿価1,800万円のため、投資元本がこの範囲に収まる金額で試算している。
月1万円・3万円・5万円を20年積み立てた場合の概算
| 月額 | 20年の元本 | 年3%の概算 | 年5%の概算 |
|---|---|---|---|
| 1万円 | 240万円 | 約328万円 | 約411万円 |
| 3万円 | 720万円 | 約985万円 | 約1,233万円 |
| 5万円 | 1,200万円 | 約1,642万円 | 約2,055万円 |
毎月末に積み立て、年率で複利運用した場合の概算です。税金・手数料は考慮していません。将来の運用成果を保証するものではありません。
同じ20年でも、月額が変わると元本も運用成果の見込みも大きく変わる。月1万円なら20年の元本は240万円、月5万円なら1,200万円だ。
なお、月10万円を20年続けると元本は2,400万円になる。これは新NISAの非課税保有限度額1,800万円を超えるため、新NISAだけで月10万円を20年間そのまま積み立て続けることはできない。月10万円の場合、元本ベースでは15年で1,800万円に達する。
利回りは0〜5%など幅を持たせて見る
シミュレーションで使う想定利回りは、1つの数字に固定しないほうがよい。市場環境によっては元本割れする可能性もあり、好調な時期は想定以上の成果になることもある。
保守的に見るなら年0〜3%、やや前向きに見るなら年3〜5%など、複数のパターンを確認するとよい。特に、老後資金や教育費のように使う時期が決まっているお金は、低めの利回りでも不足しないか確認しておくことが大切だ。
※利回りは将来の運用成果を保証するものではありません。相場状況によっては元本割れする可能性があります。
新NISAの節税効果は利益が出たときだけ発生する
新NISAの大きなメリットは、運用益が非課税になることだ。通常、株式や投資信託の売却益・配当などには約20%の税金がかかるが、NISA口座内で得た利益は非課税になる。
ただし、節税効果は利益が出た場合にだけ発生する。運用結果がゼロやマイナスの場合、非課税のメリットも基本的には発生しない。
また、NISA口座で損失が出ても、その損失を課税口座の利益と通算することはできない。新NISAは「必ず得をする制度」ではなく、利益が出たときに税金がかからない制度として理解しておこう。
金額変更とボーナス設定:新NISAを続けるための調整ルール
最初に設定した積立額を、ずっと変えずに続ける必要はない。むしろ、変更を前提に設計しておくことで、無理なく長期継続しやすくなる。
新NISAの積立額は見直せる前提で設計する
多くの金融機関では、積立金額の変更や停止をオンラインで手続きできる。毎月の積立額を増やしたり減らしたり、一時的に停止したりすることも可能だ。
ただし、変更の締切日や次回買付への反映タイミングは、金融機関や決済方法によって異なる。クレジットカード積立や銀行引落を利用する場合は、変更が翌月以降に反映されることもあるため、早めに確認しておきたい。
見直しの目安としては、次のような変化があったときに確認するとよい。
- 収入が増えた、または減った
- 家賃、保険料、通信費などの固定費が変わった
- 結婚、出産、住宅購入、転職などのライフイベントがあった
- 投資の目標金額や期限を変更したい
新NISAの増額タイミングは昇給・支出減・目標変更が目安
積立額を増やすタイミングとしては、次のようなケースが考えられる。
- 昇給や副収入で毎月の余力が増えた
- 固定費の見直しで支出が減った
- 住宅ローンの完済や子どもの独立で支出が軽くなった
- 目標金額を上方修正した
- ボーナスを投資に回す余裕ができた
増額する際は、年間投資枠を超えないように確認しよう。つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円、合計では年360万円までである。
金融機関によっては、ボーナス月だけ積立額を増やす設定を用意している場合もある。ただし、ボーナス設定の有無や利用条件は金融機関によって異なるため、利用前に確認が必要だ。
新NISAの減額・停止は失敗ではない
積立を減額したり停止したりすることは、投資の失敗ではない。次のようなサインがあれば、投資額を見直そう。
- 毎月の収支がギリギリ、または赤字になっている
- 生活防衛資金を取り崩している
- クレジットカードの支払いが重くなっている
- 投資のことを考えると強いストレスを感じる
投資は余裕資金で行うのが原則だ。生活が苦しくなるほど無理をして続けるものではない。
一時的に停止しても、非課税保有限度額そのものが消えるわけではない。家計が落ち着いてから再開すればよい。
新NISAの口座開設〜積立設定の手順
投資額の目安が決まったら、実際に口座を開設して積立設定を行う。ここでは、迷わず進めるための基本的な流れを整理する。
新NISAの金融機関選びは最低額・商品・手数料・操作性で比較する
金融機関を選ぶ際は、最低積立金額だけでなく、次のポイントも確認したい。
- 最低積立金額:100円から可能か、1,000円からか
- 取扱商品:自分が買いたい投資信託や株式を扱っているか
- 手数料:売買手数料、信託報酬、為替手数料など
- 使い勝手:アプリやサイトの見やすさ、積立変更のしやすさ
- サポート:店舗相談、電話、チャットなど自分に合う窓口があるか
取扱商品は金融機関ごとに異なる。つみたて投資枠の対象商品であっても、利用する金融機関で取り扱いがなければ購入できないため、口座開設前に確認しておくと安心だ。
新NISA口座は1人1金融機関|つみたて枠と成長枠を分けて開設できない
NISA口座は、1人につき1つの金融機関でしか開設できない。
つみたて投資枠はA証券、成長投資枠はB銀行というように、複数の金融機関へ分けて使うことはできない。新NISAを使う金融機関は、1つに決める必要がある。
金融機関を変更することは可能だが、変更は年単位での手続きになる。また、その年にすでにNISA口座で買付をしている場合、その年分は金融機関を変更できない。
口座開設では、本人確認書類やマイナンバーの提出が必要になる。手続き自体はオンラインで完結できる金融機関も多いが、税務署確認などに時間がかかることがあるため、余裕を持って申し込むとよい。
新NISAの銘柄選定は最初から複雑にしすぎない
口座が開設できたら、銘柄を選んで積立設定を行う。最初から完璧な組み合わせを目指す必要はない。
初心者が確認したい基本ポイントは、次の3つだ。
- コスト:信託報酬などの運用費用が高すぎないか
- 分散:特定の国、業種、銘柄に偏りすぎていないか
- 継続性:長期で保有しやすい商品設計か
つみたて投資枠の対象商品は、金融庁の基準に基づいて届け出られた商品に限られている。とはいえ、リスクの大きさや投資対象は商品によって異なるため、目論見書や運用方針を確認したうえで選ぼう。
まとめ
新NISAは、投資信託の積立を100円から始められる金融機関もある。ただし、最低金額は金融機関や商品によって異なるため、口座開設前に確認が必要だ。
年間投資枠は、つみたて投資枠120万円、成長投資枠240万円、合計360万円。非課税保有限度額は簿価ベースで1,800万円であり、そのうち成長投資枠は最大1,200万円まで使える。
投資額に正解はない。平均額は参考にはなるが、自分の家計や目標とは別の数字である。まずは生活防衛資金を確保し、当面使う予定のない余裕資金で、無理なく続けられる金額から始めよう。
新NISAいくらから・上限・平均でよくある質問
最後に、よくある質問をQ&A形式でまとめる。制度のルールを再確認し、不安を減らしてから投資を始めよう。
出典
金融庁「NISAを知る」
金融庁「よくある質問」
金融庁「つみたて投資枠対象商品」(更新日:2026年5月11日)
金融庁「NISA口座の利用状況に関する調査結果(令和7年12月末時点(速報値))」(公開日:2026年2月18日)
日本証券業協会「NISA口座の開設・利用状況(2025年12月末時点)【速報版】」(公開日:2026年2月19日)
SBI証券「投資信託 取引 操作ガイド|積立を設定する」
楽天証券「楽天証券NISAここがスゴイ」(更新日:2026年4月)
マネックス証券「マネックス証券のメリット|投信つみたて」
みずほ銀行「NISA(ニーサ)少額投資非課税制度」
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